立花エレテック(8159)とは
立花エレテックは、電機・電子の専門商社で100年以上を歴史を誇ります。
主な事業分野は「FAシステム(モーター、ロボット、工作機械等)」「半導体デバイス」「施設(照明、空調、防災設備機器等)」です。
従業員の4分の1ほどがエンジニアで、機器の販売だけでなく技術ソリューションも提案できることが強みの技術商社です。
大株主は三菱電機、サンセイテクノス、持株会、三菱UFJ銀行などです。
業績
前期決算(2023年3月期)は売上高2,272億円(118.5%)、営業利益103億円(153.8%)、経常利益110億円(148.4%)、純利益78億円(152.4%)と、全て過去最高を更新しています。営業利益率も前期より高いです。
主要な仕入先は三菱電機グループやルネサスエレクトロニクスです。
財務はかなり良好。
2024年3月期予想は以下の通り。
長くなるので書きませんが、主な株価指標(PER、PBR、ROE、ROA、利回り)ぐらいは見ておきましょう。
株主還元方針
売上高は2,000億円を超え、過去最高の業績であるにもかかわらず、PBRが1倍(約3,400円)を下回っていることを問題視。
対策として2023年6月5日に方針・目標を発表
自己株式取得(資本効率向上)と株式還元強化、積極的なIR活動を通じて、PBR1倍超を目指す。
自己株式取得
今後3年間(2026年3月期まで)で300万株(発行済株式数の12%)の自己株式を取得する。
各会計年度ベースで総還元性向50%以上を目指す。
【感想】
事前に2期先までの自社株取得計画を出すのはすごいですね。
「配当+自社株取得」の「純利益」に対する割合が総還元性向ですが、100万株買うのに二十数億円使い配当に24億円(自社株買い後)ぐらい必要。
仮に52~54億円が必要とすると、総還元性向は70%以上になります。株価が3,000円以下なのでこれで済みますが、かなりの大盤振る舞いとなります。
自社株買いをすれば配当支払額が少なくなるとはいえ、総還元性向を考えると急激な増配はやりにくいはずです。増配は続けると思いますが。
会社としては、「株価は上げたいけどこんな急激に上がるなよ!😣」かもしれません。
2022年12月に株主優待制度の見直し(1年以上の保有が条件)を発表したことで、株主数が29,769人から20,017人へ急激に減ってしまったことも株主還元強化への後押しになったんだと思います。
株主優待
立花エレテックの優待はクオカードで年1回です。権利月は3月です。
「継続保有期間1年以上」とは、3月31日、6月30日、9月30日、12月31日の株主名簿において、株数の条件を満たし、かつ同一番号が5回以上連続で記載される状態です。
3ヵ月ごとにチェックするようです。
「継続保有期間3年以上」とは、13回以上連続で記載される状態です。
たとえば2023年6月に買ったとすれば、1年以上の権利は2025年3月ですね。